
【はなわさんとの対談】
先日、武蔵川部屋に足を運んでくださった大の相撲好きである、はなわさんとの対談記事です。
親方のものまねもしてくださいました!
是非ご覧ください!
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sumo/news/CK2017110702000166.html
武蔵川親方、一心同体の夫婦愛
2017年11月7日 東京中日スポーツより抜粋
はなわさんの物まねレパートリーのひとつが、横綱・武蔵丸(現武蔵川親方)。それだけに、この対談で直接会って話をしたいと希望していました。親方は4月に腎不全のため腎臓の移植手術を受け、妻で部屋のおかみさんである雅美さんから臓器の提供を受けました。まさに一心同体、角界きってのおしどり夫婦の、愛の物語を-。
はなわ「親方の物まねもさせていただいてまして、ずっとインタビューしたいと思っていたんです。部屋を興して4年。若い力士がたくさんいます。相撲経験のない子が多いとか」
武蔵川親方「(ハワイ出身なので)高校とかにパイプがない。だから、知り合いに紹介してもらって、全国いろんなところを回る」
はなわ「原宿でスカウトするプロダクションみたいに(笑)」
親方「そうそう、一緒。ずっと目が光ってるよ。誰が歩いてるかなって」
雅美さん「親方の人柄を知っていて、ぜひと言ってくださいる方もいます。親方は口下手なので最初は怖いイメージがあるかもしれませんが、人柄を分かってくだされば」
はなわ「でも、スカウトに行くと、横綱武蔵丸が来たってなりますよね」
親方「今の子どもたちは武蔵丸を知らないよ。俺が活躍してる時代に生まれてない子が多いから。日本に来て29年、生まれてない子も多い」
はなわ「おかみさんはフラダンスのプロだったと」
雅美さん「横浜でフラダンスの教室をやってました。生徒は当時600人いました。KONISHIKIさんのバックダンサーをやらせていただいているとき、親方が見に来て、食事をみんなと一緒にして。当時、親方は横綱でした。ショーのときもずっと怖い顔をしてるんですけど、話すととても面白くて。そのギャップに…」
はなわ「けがもあって大変だった時期もあったと思います」
親方「けがはいっぱいあったけど、今は毛がない(笑)」
はなわ「…。おかみさんとして、大変な事もたくさんあるのでは」
雅美さん「アメリカの人がいろいろやってくれたらいいんですけどねえ」
親方「ビル・ゲイツがタニマチになってくれたらいいのになあ(笑)」
はなわ「長男のジョーイ君も誕生して」
雅美さん「なかなか子どもができなかったんですよ。部屋を興した年に妊娠が分かって。いいこともあるんですね」
親方「将来はやりたいことやらせたいなあ。私が相撲だから、違う世界を見てもいいのかなあ」
はなわ「それにしても、親方が腎臓の移植手術をされていたとは知らなかったです」
雅美さん「ずっと腎臓が悪くて、食事療法や運動をしたりしてました。でも部屋を興したらお付き合いとか、若い力士に胸を出したりして、痩せてはいられなくて体重増やしたりして、どんどん悪化したんです。移植の際、私の腎臓は小さいから最初はハワイの兄弟かだれかいないんですかと先生から言われて。それがいなくて、私の腎臓の大きな方を。ありがたいことにシェアしています」
はなわ「一心同体ですね」
雅美さん「とにかく受け入れてね、と願いながら手術をした日が、たまたま結婚記念日だったんですよ。怖かったのは、麻酔を打ってもまれに暴れてしまう人がいるそうで…。親方は体が大きいので、お相撲さん2人待機させてくださいと言われました」
親方「暴れるわけないよ(笑)」
雅美さん「だから武蔵国(武蔵川親方のおい)を付けて。でも、武蔵国のいびきがうるさかったみたいで」
親方「俺が横になってて、寝ていいよと言っても寝ないんだけど、俺がテレビ見てる間に、ガーガーっていびきして。うるさいなあ、出て行けーって(笑)。車いすも相撲協会から借りた。現役中も含めて初めて乗ったよ。でかい車いすだなあと思ったけど、もっと大きいやつあるよ。KONISHIKI用のがね」
雅美さん「腎臓が適合すると聞かされてうれしかったです。奥さんあなたじゃだめですと言われる方がショックだったので。一緒に仕事をしている感覚なので、お互いを思いやる気持ちがなくなるとみんなに悪影響ですし」
はなわ「お弟子さんたちみんな、子どもみたいなものですもんね」
親方「若い力士にはご飯は必ず部屋で食べろと言ってる。私も昼と夜のご飯のときは必ずいるよ。日本のいいところをちゃんと残さないと。(相撲をやめて)別の仕事をするかもしれない。そんなとき、ちゃんとしてないといけないから」
はなわ「家族のような部屋のみなさん、九州場所を頑張ってほしいですねえ」
親方「私は全勝できるように頑張りますよ(笑)」
はなわ「親方は相撲取りませんから(笑)。最後に、これからどんな部屋にしていきたいと思ってますか」
親方「夢はあるよ。まず人数を増やしたい。25人、30人くらい(現在17人)に。人数増えればライバルができる。その次は関取だよ」
雅美さん「私は親方を支えるのに徹していきますが、力士でも関取になれない子の方がきっと多いので、その子たちがやめていくとき、どれだけ成長しているか、武蔵川部屋で学んだことを生かせるようにと。そのことが一番気がかりです。1人、1人の弟子の子をサポートできるように気づかいできないといけないと思ってます」